医療法人社団 めぐみ会

ドクターズコラム
Doctor's Columns

2017年10月17日

腎臓ってご存知ですか?

 腎臓と聞いて身体のどこにあるか、皆さん、ご存知ですか? 正解は、背中側で、 腰骨より少し上辺り、左右に一個ずつあります。大きさは自分の握りこぶし大くらいです。

 それでは腎臓の働きはご存知ですか? 腎臓というのは尿を作って下腹部にある膀胱に尿を送っていますが、実は色々な働きをしています。血圧のコントロール、身体の水分量の調節、食べた物から出てくるゴミ(尿毒素)の排泄、貧血の管理、骨密度の調節、電解質のバランス、等々。身体を酸性かアルカリ性かを決めるのも腎臓です。また腎炎を起こして蛋白尿が出てくるとコレステロールも上がってきますし、逆に糖尿病から腎臓を悪くする方も多くいらっしゃいます。ですので、全身への影響がたくさんある臓器ということができます。

 最近、この腎臓の機能が落ちている方が数多くいることがわかりました。腎臓が悪くなると透析という治療を受けなければならないことはご存知かもしれません。血液透析なら週に3 回、1 回4 時間の治療を死ぬまで受けなければなりません。こ のような透析治療を受けている方は2015 年12 月現在、32 万5 千人で、毎年約1 万人ずつ増加しています。このペースですと2020 年には35 万人、すなわ ち300 人に1 人が透析患者になると推測されています。そしてもっと恐ろしいこ とに、その透析予備群、すなわち将来死ぬまでに透析を受けるであろう人数が、約600 万人、20 人に1 人と推測されています。

 ですので、皆さんも、健康診断で腎機能障害や尿蛋白、尿潜血、尿糖を指摘された 場合はもちろんのこと、血圧が高い、コレステロールが高い、血糖値が高い、むくみが出てきた、貧血がある、骨密度が低い、等々、腎臓と関係ないと思いがちな結果が出た時にも、一度腎機能を確認していただけたら、と思います。

 腎臓内科の外来では、採血、検尿、エコー等を駆使して現在の腎機能を評価する一方、将来、透析にならないよう患者さんの全身管理を行っています。皆さんのアドバイザーとして二人三脚で健康管理が出来れば、と考えています。気になることがありましたら、気軽に腎臓内科を受診してみて下さい。

2017.10.17

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