医療法人社団 めぐみ会

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ドクターズコラム

2009年7月 1日

乳がん検診のすすめ

最近、有名人が乳がんであることを公表したり、乳がんを題材にした本や映画・テレビなどをよく見かけるようになりました。皆さんも乳がんについて興味や関心はあると思いますが、「まだ若いから大丈夫」「がん家系じゃないから大丈夫」「自分は乳がんにならない」などと他人事のように思っている人も多いのではないでしょうか? 

乳がんは年々増加していて、今では20人に1人が乳がんにかかり、年間約1万人が乳がんで死亡しています。また、女性の壮年層(30歳~64歳)のがん死亡原因のトップであり、社会の中心世代である45歳~49歳に発症のピークがあるため、社会的影響も大きいのです。この原因の一つとして、乳がん検診を受ける人が少ないということが挙げられます。欧米では成人女性の7割の人が乳がん検診を受けていますが、日本では1割程度しか受けていないのが現状です。これでは乳がんを早期発見して治療を行い、その結果として死亡率を低下させていくことは難しいのです。 

検診内容は、問診・乳房の視触診・マンモグラフィー・超音波検査になります。小さなシコリやシコリを作らないタイプのがんは、視触診だけではわからない場合があるので、乳がんの早期発見のためには、マンモグラフィーか超音波検査のどちらか一方、または両方の検査を組み合わせることをおすすめします。 

マンモグラフィーは、乳房を板で圧迫してレントゲンを撮るので痛みを伴うこともありますが、シコリとして触ることができない早期の乳がんや石灰化の発見に有用な検査です。超音波検査は、痛みもなく簡便で、数ミリの小さなシコリも発見できる精度の高い検査です。人体に無害なので妊娠中の人でも検査ができます。ただ、この2つの検査にはそれぞれ長所と短所があるので、どちらの検査をすれば良いか迷う場合は、一般的な目安として、30代の人は超音波検査、40代は超音波検査とマンモグフィー、50代以上はマングラフィーを受けていただくと良いと思います。 

当院は、マンモグラフィーと超音波装置を完備していますので、「今まで検診を受けたことがない」「家族・親戚に乳がんの人がいる」という方は、ぜひ乳がん検診を受けて下さい。自覚症状のある方(シコリがある、乳頭から分泌物が出るなど)も随時診察をしていますので、ご相談下さい。

呼吸器内科:長束 美貴

担当クリニック:田村クリニック

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