医療法人社団 めぐみ会

ドクターズコラム
Doctor's Columns

2011年07月01日

尿路感染症って何ですか?

おっしこの流れる道に何らかの細菌の感染が起きた病気のことです。部位によって、尿道炎、前立腺炎、腎盂腎炎などに分かれます。

1膀胱炎は女性に多い

女性は男性に比べ膀胱の位置が下にあります。そのため尿道が男性より短く3~4㎝しかありません。そのかわり尿道が太く、入り口が肛門に近い位置にあります。 このように女性は外からの細菌が侵入しやすい構造になっています。膀胱炎になると、 排尿時や終わり頃に下腹部や尿道に痛みや違和感を感じます。排尿後もまだ尿が残っている感じがしたり、トイレが近くなったり、尿が濁ったりします。ひどいときには血が混じったりします。このような症状があったときには早めに泌尿器科を受診しましょう。

2、男性は尿道炎、前立腺炎に注意

男性は女性とは違い、尿道が長く屈曲していますから、膀胱炎ではなく、尿道炎や前立腺炎になります。排尿時痛や頻尿、残尿感など女性の膀胱炎と症状に明らかな違いはありません。尿道から膿のような分泌物が出たり、包皮が腫れたりすることがあります。 多いのは大腸菌などの一般細菌の他、クラミジアや淋菌といった性行為に関連する病原体もしばしば見かけます。原因となる病原体によって、使用する抗体が異なってきますから、泌尿器科を受診するとよいでしょう。

3、熱が出たら、腎盂腎炎、前立腺炎(男性)、精巣上体炎(男性)に注意

女性の膀胱炎や、男性の尿道炎だけでは決して熱が出たりしません。熱が出た場合には腎盂腎炎や男性では前立線炎、精巣上体炎を起こしている可能性があり、注意が必要です。これらに発展すると重症化する場合もあります。 最近では大腸菌でも、抗生物質に抵抗力を持つもの(耐性菌)が出現することがあり、 最初に投与された抗生物質で症状が良くなっても、再度診療を受けて、尿が完全によくなるまで診療を受けたほうがよいでしょう。

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