2015年04月24日
疲れやすい、元気がないと感じることが多い方は、虚弱体質かもしれません。虚弱体質の方は、すぐに風邪をひく、軽い運動でも疲れてしまう、冷え症で夏でも冷房が苦手、夏バテしやすいなどの特徴があります。こう した虚弱体質の方の病気には漢方をおすすめします。
漢方では、体質に合わせて薬を選びます。例えば虚弱体質の方が風邪をひくと、市販の感冒薬が効かない、鎮痛剤や解熱剤、抗生物質などは胃が悪くなって飲めないということが多いのですが、体質に合わせた漢方薬ならば、胃腸をそこなうことなく即効が期待できます。
また、虚弱体質の方では、胃がもたれやすく、少し食べてもすぐに満腹になってそれ以上食べられない、ところが少し経つとすぐにお腹がすく、空腹になると脱力感を感じてしまう、逆に満腹では眠くてたまらないなどの症状が見られます。こうした胃腸虚弱体質の方は胃下垂のことが多く、体を動かしたり、みぞおちを軽く振動させたりすると、ポチャポチャと水音が聞こえるのが特徴です。このような方の胃腸症状には六君子湯(りっくんしとう)のような朝鮮人参を含む薬が有効です。
また、倦怠感や疲労感が強い時には補剤(ほざい)と呼ばれる漢方薬をおすすめします。
補剤とは、胃腸の働きを盛んにして消化吸収を改善し、体力を増し、免疫を高める薬という意味です。補剤の代表が補中益気湯(ちゅうえっきとう)と十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)で、医師の間でも、その効果 は広く認められています。大病や手術の後によく用いられますので、病院で処方されて飲んだことのある方も多いと思います。 虚弱体質かな、と思われたら、ぜひ漢方を考えてみてください。
2015.04.24